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2026年01月09日

平和と人権を考えるフィールド教育プログラム①
長島愛生園プログラム

少し前のことになりますが報告します。

2025年9月20日(土)、本学科の2年次生が、岡山県邑久にある国立療養所・長島愛生園を訪問しました。この見学は、ハンセン病の歴史と、そこで生きてきた人々の思いを学ぶためのフィールドワークです。

当日は、JR日生駅前の日生港から船に乗り、かつて多くの人が療養所へと連れて来られた航路をたどる「見学クルーズ」に参加しました。島が近づくにつれ、思っていた以上に大きな建物が見え、学生たちはこの場所が長い年月、多くの人の生活の場であったことを実感しました。

島に到着後は、歴史館で映像や資料を通して、療養所での暮らしや当時の社会状況について学びました。また、実際に入所者が上陸した港や監房跡を見学し、「なぜこのような施設が必要とされたのか」「人はどのように扱われてきたのか」を、現地で考える時間となりました。

見学を終えた学生のレポートの抜粋です。

「将来ソーシャルワーカーを目指すものとして、私はこの訪問を単なる過去の学びとして終わらせてはいけないと思った。ソーシャルワーカーの仕事は、制度的支援を行うだけでなく、「社会の見えない偏見」に気づき、それを少しずつ変えていく役割も担っている。利用者一人ひとりの背景を理解し、その人の「生きる権利」や「自分らしさ」を守る姿勢を持ち続けたいと思う」(岡本未咲さん)

 「今回の訪問は、私にとって社会福祉の学びの原点となる体験であった。ハンセン病という病気を理由に、長年にわたり隔離と差別の中で生きざるを得なかった人々の歴史を実際にその地で知り、感じ取ることは、教科書では決して得られない重みをもって私の心に刻まれた。療養所の建物、展示資料、そして、出迎えてくださった自治会長の中尾さんの言葉を通して、国家によって制度的に人権が奪われてきた現実を知り、「平和」とは単に戦争がない状態ではなく、普段の生活の中で「誰もが尊厳をもって生きられる状態」であるということを深く理解することができた」(今津和奏さん)

見学は随時行われています。クルーズツアーも毎年5月から9月に実施されています。ぜひ皆さんも現地を訪れ、自分自身の言葉で、その歴史について考えてみてください。
(文責・糟谷)

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